アロマセラピー(アロマテラピーとも呼ばれます)という単語は、最近はだいぶ一般的になってきたように思います。
電車内などでもよく、アロマテラピー検定の広告などが見られるようになってきましたね。
しかしまだまだ、一般的には「体に作用するもの」という認識が低い、内容についてはぼんやりとしか知られていないものだと思います。
今回はそのアロマの話です。
「植物から採取した、100%天然の芳香物質(これを精油・エッセンシャルオイルと呼びます)」を用い、心身の不調に対する治療をする、自然療法がアロマセラピーと呼ばれています。
フランスなどでは専門の医師がいますし、他のヨーロッパの国のいくつかでも、保険適用とされている療法です。
日本における漢方のような立場でしょうか。
科学合成の薬が発展する以前に作り上げられてきた医療であり、現代においても植物の成分がきちんと調べられた上で使われているもので、怪しいものではありません。
実際に日本でも精油を治療に使っている医師もいます。
この場合は医師免許があるので、「お医者さんならなにしても医療行為として認めるよ」という立場から医療行為として扱われますが、日本では基本的に民間療法の立ち位置です。
じゃあ、そこらの雑貨屋で精油を買ってきて嗅いだら色々よくなるの?というと、これは少し違います。
鎮痛に効くラベンダー、肥満に効くグレープフルーツ、抗うつ作用のゼラニウム…
「○○に効く」成分は、確かに現代化学でも分析され、調査された裏付けのあるものですが、アロマテラピーは日本の医療制度の中に組み込まれているわけではないので、精油はあくまでも雑貨の扱いであり、品質基準がありません。
つまりはどれだけの有効成分が含まれているかの保証がないのです。
全く効果がないとは言いませんが、海外の医療現場で使われているようなメディカルグレードのものではない、という理解の下で活用する分には、良質な民間療法だと思います。
ちなみに日本でも、ネットで調べればそれなりに品質が保証されている精油を購入することができます。
また精油は、どれを使っても副作用がない、というわけではありません。
一般的なラベンダーやミントなどはそう問題はありませんが、あまり聞きなれない精油を購入する際などは、事前に調べてからの購入を推奨します。特に妊婦さんに禁忌のものが案外あります。
元々は不調のためのアロマではなく、趣味の石けん作りの香料として、精油を色々買ったのが始まりでした。
その後、アロマセラピー自体にも興味を持ち、検定は取得していませんが、同等の内容はスクールで学び、医師が出版しているアロマ関係の本なども読んでいます。
マッサージの資格もあるので、そのうちアロママッサージ(マッサージ師の資格を持たない店舗の場合は「アロマトリートメント」等の名称になるようです)も検討していきたいですね。
以前もブログ記事にしましたが、当院では施術部屋にブレンド精油を香らせていることが多いです。
素焼きのコインに落としただけなので、本当にほのかに香る程度ではありますが。
花粉症の時期や雨の日はスッキリめ、ぱっとしない天気の日には華やかな香りなど…
上にも書いたようにメディカルグレードのものではありませんが、香りの面でも、僅かながら患者さんの健康のお手伝いができたらいいなと考えています。